サキ・イチミヤの拉致に成功したその夜。
計画成功の興奮が冷めやらぬ中、俺は彼女の監禁部屋を再び訪れた。
「ごきげんよう、サキ。部屋の居心地はどうかな?」
「んんっ…! んーっ!」
扉を開けると、眼下に縛られたサキが横たわっている。
目は泣き腫らし、ボールギャグ越しの吐息にも疲れが感じられる。
自分でそうしておいてなんだが、休めないのは当然だろう。手足は厳重に拘束されて動かすことすらままならず、狭い部屋に押し込められ2体のドローンに常時監視されているのだから、わずか半日でも精神的に疲弊するはずだ。
「もごぉ…!」
「くくく、ちょっと待ってろ。口枷を外してやる」
猿轡越しの呻き声にも大いにそそられるが、やはり会話もしたいのでボールギャグを外してやった。
「んむ…ぷはぁっ…! ケホ、ケホっ…!」
手が使えないサキはよだれを垂らしたまま、怯えの中に反抗心のこもった表情で言った。
「早く、ここから出してください…!」
「この状況でまだそんなことが言えるのか? 無駄だってわかってるだろ?」
俺は訴えを拒否しつつ彼女の胸を揉んだ。制服越しに心地よい柔らかさと温もりが伝わってきた。
「あっ…!? いやっ…やめて、ください…!」
「お前はもう、この船を降りることはできないんだよ。この船の乗組員として、艦長である俺の性奴隷として、一生を捧げるんだ」
「んんっ…! そんなの…いやです…! あ、んっ…!」
身じろぎして逃れようとするも、俺の手の方が速い。
揉みしだかれる度、嫌悪の表情を浮かべ、甘い声が漏れた。
あまり続けているとこの部屋でおっ始めてしまいそうなので、適度なところで手を離してやった。
「まずは自分がどういう身分に堕とされたのかを身体に教え込んでやろう」
俺はサキの足枷と、首輪と壁をつなぐケーブルを外した。
「立て」
「うぅっ…!」
彼女の首と、俺の左手首の間に、一筋の光線が発生した。
それによってサキは頭を上に引っ張られ、立ち上がらざるを得なくなってしまう。
俺が手首に嵌めている腕輪は、設定した物体との間に引力を発生させることができる。今の場合だと、腕輪とサキの首輪との間に引力を発生させたわけだ。
この力の基本的な物理法則としては、単純に重い方へ軽いものが引き寄せられることとなる。俺とサキの間に力を発生させれば、体重の軽いサキが引っ張られることとなり、今みたいに立ち上がらざるを得ない状況が発生する。もしも俺がビルの壁との間に力を発生させれば、当然ながら俺の方が軽いので、俺がビル側に引き寄せられることになる。
ちなみに二点間に発生した光線は、力が働いている位置を視認するための可視光線であるため、触れても影響はない。
今後はこの光線を便宜上、『トラクタービーム』と記すことにする。社会的に使用されているトラクタービームとは少し本質が異なるのだが、それはまた別の機会に述べよう。
「おとなしくついてこい」
俺はサキをトラクタービームで引っ張り、調教部屋へと連行していった。
監禁部屋を出た途端サキは脱走を試みようとしたが、俺より体重が軽い時点で彼女がトラクタービームから逃れる術はなく、あえなく引き戻されてしまった。
調教部屋は監禁部屋と比べて何倍も広いスペースで、数人がラウンジとしてくつろぐことができそうだった。
だがここに置いてあるものはすべて、女を調教するための道具ばかりだ。
サキにその知識があるかどうかわからないが、少なくとも一目見てまともな場所ではないことは察しているようだった。
俺はトラクタービームを解除すると、サキを後手に拘束したままベッドの前に立たせ、命令した。
「仰向けに寝転がって、股を開け」
「ど、どうしてそんなことを…」
「理由など関係ない。お前は性奴隷として、主人である俺がそう命じたらその通りに動くしかないんだよ」
「いやです!」
サキは声を荒げて反抗した。
「私は奴隷なんかじゃない! あなたの言いなりにはなりません!」
精一杯の怒りを込めた目で、俺を見返してくる。
だが、その肩はかすかに震えていた。
それならばわずかに隠せない恐怖を、容赦無く刺激してやるとしよう。
「…さっきから主人にそんな反抗的な口をきき続けて、どうなるか覚悟はできているんだろうな?」
「…!」
チャキ。
わざとらしく音を立てて、俺は光線銃を構えた。
「ひっ…!?」
サキの目から怒りが消え、怯えに変わる。
「い、いや…待っ」
サキの言葉を待たず、俺は引き金を引いた。
チュビィィィィ!!
「っ!」
サキは目をギュッと閉じ、身をすくめた。
身体に風穴を空けられる痛みを想像したのだろうか。
だが、俺はそんな無粋はしない。
確かに今、サキを撃った。
しかしそれでダメージを受けるのは、彼女の肉体ではない。
「え…?」
予想していた痛みも衝撃もなく、サキは目を開いた。
眼前に映る俺はすでに、銃を下ろしている。
「どうして…? 今、撃たれたはず…?」
「ああ、撃ったさ。下を見てみろ」
「え…? あっ、胸!?」
促されるままに視線を下ろすと、彼女は自分の変化に気づいた。
先ほどまで彼女の胸部をかっちりガードしていた制服の生地が破れ、双乳が露わになっていた。
「なんでっ…!? やだっ、見ないでください!」
サキはとっさに隠そうとするが、両手が背中に封じられている状態ではそれも叶わない。
身を捩れば、お椀型で張りのある乳房がプルンと揺れ、俺の目に煽情的な光景を映し出した。
「これはな、服だけを溶かす光線銃なんだよ」
「服だけ…!?」
宇宙進出して以降、人類が移住先の様々な環境に適応できるようにするため、衣類の成分に統一基準が設けられた。その基準の中に、リサイクル可能な分子構造というものも含まれている。
地球時代、衣類ゴミはアパレル業界で大きな問題の一つとなっていた。一度着た服が再利用されることなく捨てられるのは、特に繊維資源の損失になる。
この問題を解消するため100年以上にわたって開発されたのが、分子レベルで分解と再構築が可能な現代の衣服だ。要らなくなった服は分子に分解されて容器に保管され、新たな衣服を作る際は必要量の分子を取り出して製作される。
分子レベルでの構築が可能になったことで、様々な体型やデザインのニーズにすぐ応えられるようになった。ほとんどの人類がインナースーツを所有できているのは、この技術革新のおかげというわけだ。
「衣類の分子構造ってのは基本的な部分はみんな同じだからな。こいつから放たれる光線は、その基礎となる分子構造を破壊するんだよ」
「ぶ、分子構造を破壊って…それじゃあ、私の身体は…?」
「ああ、安心しろ。衣類と人体は全くの別物だから、身体が溶けたりすることはねえよ」
俺自身、そして何人かの人間で試したのだから間違いない。
現にサキの乳房はキレイな形を保っている。
「まあ、難しい話はこの辺にしといて、だ。まだ終わってねえぞ?」
「…! や、やめ…」
チュビィィィィ!!
今度は銃口を彼女の下半身に向けた。
制服のスカートが破れ、インナースーツに覆われた股間が姿を見せる。
もちろん目当てはそこだ。続けて光線銃を放った。
「きゃあああっ!?」
「動くと余計なところまで破れるぞ?」
サキが身じろぎしたことで、少し照準がズレた。その分股間が大きく露わになる。
黒を基調とした制服インナースーツの中から、白いマン肉と、赤い肉芽がぷっくりと浮き出ていた。清純な彼女のことだから、家族以外の誰にも、おそらくあのケビンにだって見せたことはなかっただろう。
「やだ! お願い、見ないでぇ!」
サキはその場にしゃがみ込んだ。それでも隠せていない部分はあるが。
演技でもプログラムでもない、生の反応に俺の股間は滾り、インナースーツを突き破るのではないかと思うくらいテントが盛り上がっていた。
「くくく…! これで準備は整ったな」
俺は光線銃をしまうと、サキの元に歩み寄って髪の毛を鷲掴みにした。
「あぅっ! や、やめて…」
「それでは、始めようか」
サキの目に焼き付けるように、俺は醜悪な笑みを見せつけて調教開始を宣言した。